先日、お客様よりサーロインステーキの形についてお問い合わせがあった際に、ネットショップスタッフの誰もがスムーズに答えられず、慌てて製造部に話を聞きに走ったということがありました。
スタッフである以上「知らないじゃ済まされない」ので、当店の職人がどのように普段お肉をカットしているのか調べてみました。
サーロインとは
まず「サーロイン」とはどういったお肉なのか。
サーロインは牛の筋肉のひとつの部分です。肩から腰にかけてある胸腰最長筋の腰部分にあたります。牛の腰あたりにあるのでロイン(腰肉)と呼ばれています。
牛肉の中で最もきめが細かく、柔らかいため、最高の肉質を持つ部位と言われています。
サーロインステーキに加工されるまで
私たちが普段口にしているお肉はどのように加工されているのかご存じですか。
牛肉はまず、と畜された牛を加工してできた枝肉の骨や脂肪などを除去して牛部分肉取引規格に基づき部分肉にとして切り分けられます。
さらに部分肉を筋肉ごとに分割して脂肪や筋を除去したものを切り身やスライスにして、ようやく私たちが普段お店などでみかける精肉の商品となります。
上は神戸牛のロースの部分肉です。
横に長くのびた白い部分は筋です。抜群の柔らかさを誇るサーロインといえど筋部分はとても硬く噛み切りにくいです。
販売用の商品にするためには筋を取り除く必要があるのです。
サーロインステーキのカットについて
旭屋では食感を損ねるような筋は取り除くようにしています。
上の写真は商品として成形されたものです。赤身の中に入り込んだ筋を取り除いたために、三角に切れ込んでいます。
筋が赤身に深く入っている部分を取り除いてしまうと確かに不格好になってしまいます。商品画像通りの商品をいつもお出しできないのが正直なところです。
牛も生き物なので霜降りや筋の入り方に個体差があります。それがサーロインの特徴でもあると思っていただけたら幸いです。