神戸牛専門店 旭屋からのお知らせ

神戸牛専門店!大正15年創業の老舗。牛1頭丸ごと買付けする目利き店主がこだわったご家庭やギフトにピッタリな神戸ビーフを全国にお届け。神戸牛旭屋のブログ

旭屋店主の日常

生レバー禁止が食肉業界に教訓となるか!

投稿日:2012 年 7 月 1 日

この記事のポイント

昨日、6月30日を持ってレバ刺しが焼肉店から姿を消した。
一部の不衛生な焼肉店のユッケ事件から始まった騒動によるものだ。

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ある保険所に勤める友人かはこう言った。「そもそも生食は皆、自己責任で食べるものだ。
ユッケやレバ刺し、鳥刺しも同様、もともと生で食べてはいけない食材!
それが鮮度や衛生に自信のある精肉店、焼肉店、焼鳥店などの自己責任で販売されていた。
食中毒が出ればお店が営業停止となってきた。
生ガキを食べすぎたりフグの肝を食べてあたったりしてもお店を訴える人はいない。
それは自己責任を認識しているから。生レバーも同様なのに消費者は店を訴えるのだ!」
しかしあれだけ騒がれていい加減な業者がたくさん出てきて、あの国民的番組「笑っていいとも」
で焼肉大好きのタモリまでが「生で食べてはいけないものを何で国がほっとくの?」みたいな言い方をした。
ここまで言われると厚労省も規制をかけざるを得なくなったと言うのが本音だ。
騒ぎ過ぎたマスコミが引き金を引いたのは間違いない。
しかし、食肉業界にいながらこんなことを言うのは何ですが、レバ刺しファンの皆様はマスコミや
国を攻める前にまず食肉業界の怠慢をせめてほしい。
問題となっている腸管出血性O157は当然のことながら牛の大腸内部に存在する。
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したがって牛の糞にも当然付着している。

下の写真はBSEやO157で騒がれたとき旭屋のお客様を連れて食肉センター
を見学してもらった時の写真です。

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食肉センターで内臓を抜いた後、大腸もレバーも同じ受け皿で処理されます。
この時点からレバーを「生で食べる」と意識すると言うことが今後の最大の課題となります。
つい、何年か前まで内臓を取りに行くと1頭分が一つのコンテナに入れられてました。
大腸もセンマイもレバーも洗った後、同じコンテナに裸のまま入れてあります。
私は業界に入って初めて見たときにビックリしました。
食肉学校ではいやというほどたたき込まれたことと現実とのギャップ!
大腸菌がレバーやセンマイについても何の不思議も無い環境です。持って帰っていやというほど水洗いしてます。
1996年、2度にわたる集団食中毒事件が発生以降、旭屋では当時高額で大型施設以外
でまだ誰も導入していなかった人体には無害でO157に強い殺菌力があるとされる「オゾン水」
を導入、内臓は全てオゾン水の流水で徹底的に洗浄してからお客様に提供するようにしました。

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高砂の小さな旭屋というお肉屋のおっちゃんから食肉業界の、お偉いさん方、厚労省のお偉いさん方への提案です。
レバーを次亜塩素酸ソーダに漬け込んで・・・とか気持ち悪いことを考える前に、( ̄▽ ̄)
まず感染させない!を考えましょうよ!全国の食肉処理場には獣医さんが必ずいます。
内臓をドサッと下に落とす前に、腸に傷がついて中から菌が出る前に、オペみたいに最初に腹を少しだけ切開して
横から獣医さんが清潔な手袋してレバーだけ取り出して、生レバー処理専用のクリーンルームを作って汚染されていない
流水で綺麗に洗ってすぐ真空パック、氷漬け。これで感染は起こりません。

それはめんどくさくて多額の費用も発生して処理してる職員さんからの反発もあるでしょう。
たとえば1か所の処理場でこれを実験して1年間1頭もレバーがO157に感染していなければ厚労省も許可をくれるでしょう。
そして販売店舗にはユッケ同様の「生食用食肉取り扱い施設」の許可を取ってもらう。それを義務付ける。
お堅い国の職員さんは一度決まったことはなかなかひっくり返してくれません。しかしレバーに関しては珍しく
「改善されれば撤回する」という異例の言葉があります。
どうぞ食肉業界のお偉いさんはこう言った前向きの考えを持って頂きたいです。よろしくお願いします。

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現在O157はレバーの1割程度が保菌しているとされますが今後消費者の皆様もご家庭で大腸(シマチョウ)
を焼き台に乗せた箸でレバ刺しを食べたりホルモンを切ったまな板で生レバーを切ったりといったことが無いよう
に十分ご注意ください。
食肉業界の皆様、同業者の皆様、食肉センターで一生懸命働いていらっしゃる皆様、小さな肉屋
のおっちゃんが生意気なことをいって大変失礼いたしました。気にさわる事がございましたらお許しください。
あまりにも沢山のフェイスブックやメールでの問い合わせもあり、何よりレバ刺しが大好きな私が
「本当に復活してほしい」という思いでブログにアップしました。
皆さんが安心してレバ刺しを食べて頂くためにまずは業界の意識改革を!

-旭屋店主の日常

執筆者:


  1. 山井穂波 より:

    大好きな大好きなレバ刺・・どうかどうかまた食べられるようになりますように・・・応援します。

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